皆さん、こんにちは。
市原工業㈱ 営業部長の岩田です。
なんだか頻繁に書くようになった映画紹介記事ですが、今回もよろしくお願いします。
そんなワケで今回ご紹介するのはコチラ!
『マージン・コール』
あのリーマンショックの前夜をスリリングな一本の映画にしたこちらは、豪華キャストも凄いが内容のエグさもなかなか。
多くの人の人生を狂わせた世紀の大不況『サブプライム危機』
あの時どんな事が起きていたのかを伝えます。
映画なりの過剰な部分もありますが、金融業界の内側を知るにはちょうどイイ参考資料と言えるでしょう。
【あらすじ】
ある日ウォール街の投資銀行で大量解雇がひっそりと行われました。
その時に解雇された一人が同僚に渡したUSBメモリー。
その中には会社だけでなく金融業界を崩壊させてしまうような情報が入っていました。
それをきっかけに対策に動く社内の人々。
あの手この手で会社を危機から救おうとします。
方法は限られている。
しかしそれは自分たちの未来を間違いなく狂わせること!
しかし、このままでは会社は倒産。
さぁ!一体どうする!
といった感じです。
【信じられないレベルの外道が出てくる映画】
この映画の見どころはさまざまなクズが登場することです。
立ち位置によって受け止め方が変わるのでポジショントークで非難されることは人生においてよくある事です。
しかし、この映画にはそんな社会人あるあるを飛び越えたエリートのクズが多く登場します。
共通して言えるのが「共感性の欠如」。
自分以外を人間と認識していないような振る舞いが観ていてゾクゾクします。
毎日高層ビルの中で世界を見下ろしながらデカい額の取引をして凄い額の給料を貰っていると人間はこうなっちゃうのかな?と思います。
本人たちに共通しているのは「自分は常識人であり、かつ人よりも努力した」といった選民思想的な感覚。
言葉の端々に「イヤな奴だなぁ~」って思わせてくれるサムシングが見え隠れ。
こんなにイヤなセリフを何も悪びれることなく言えちゃうのって凄い!
ウォール街コワイ!って感じます。
特に映画の後半で出てくるジェレミー・アイアンズの役には戦慄します。
まぁ、ここまで顕著なのも人種や宗教が入り乱れるアメリカならではの拗らせ方なのかもしれませんね。
【大量破壊兵器といえる金融工学】
この映画でのもう一つの見どころは現代のカネの動かし方が「限りなく複雑になってしまっている」というのが分かるところでしょう。
レバレッジや債務担保証券など今や何が何やらワケわからん状態になっているのが現実だと知る事が出来ます。
劇中で主人公の一人サム(ケビン・スペイシー)が部下の言っていることが理解できないと発言するあたり、複雑さが極まっている事を感じさせてくれます。
プロでも実際には自分の扱っている金融商品の内訳をちゃんと理解していない(できるわけない)今の金融取引の実態は、新NISAで盛り上がる今の日本に水を差すようで複雑な気持ちになりますが、やはり知っておくというのは大切なこと。
「マジで金融取引は命懸けだな!」
そういう学びは人生において救いになる可能性が大きいです。
実際にリーマンショックは多くの人の命を奪い人生を狂わせた経済危機でした。
それも複雑になった金融商品を操る金融業界が招いた人災。
この映画から何か教訓が得られると良いなと思います。
【まとめ】
そんなワケで今回は映画『マージン・コール』をご紹介しました。
専門用語やウォール街などの実情を何も知らないとハードルが高い作品となっていますが、土壇場での人間模様を見たいと思ったらオススメの一本です。
やはりカネが関わってくると人間の行動も正気の沙汰ではなくなってきます。
ちょっと前に起こった悲劇を繰り返さないためにも良い刺激になると思います。
アナタの住宅ローンやマイカーローンが、もしかしたら細切れにされて意外な金融商品に化けているかもしれませんよ!