みなさん、こんにちは。
市原工業㈱ 営業部長の岩田です。
今回は田舎の島でくすぶっていた都会派の警察署長がサメと激闘を繰り広げる大傑作『ジョーズ』をご紹介します!
USJでも人気のアトラクションですが、映画は1975年の公開。
私が生まれるよりも数年前なのでした。
それだけに映画の存在は知っているけれど観たこと無いって人も多くなった海洋パニックの決定版ですが、かなかなお仕事映画としても冴えていますのでお勧めです!
【あらすじ】
都会から観光だけが取り柄の島に赴任してきてなんだか不完全燃焼な毎日を過ごしている警察署長のマーティン。
街は近づいてくる夏にむけて活気づいています。
そんな時に海でヒッピーが死亡。
どうやら海の生き物がやったようだ。
これはイカンとビーチを遊泳禁止にするも観光だけが収入源の街でこれは大問題。
市長なども出てきて大人たちでウダウダやっているうちに次の被害者が出て事態はどんどん悪化していく。
街にはサメの懸賞金目当てのならず者が押し寄せてのどかな島はパニックに。
このままでは街がどーにかなっちゃうと思い一念発起したマーティン署長はサメハンターと海洋オタクと共にサメ退治に出掛けるのでした!
【お仕事映画としての見どころ】
お仕事映画としての前半の見どころは海が危険と知りつつも街の経済のためにビーチ封鎖に踏み切れない大人たちのどーしようもない様です。
これは社会人になるとよくぶち当たる事なので観ていてなんとも居心地の悪い気持ちになるものです。
実際に過去の災害でも多くの判断ミスが災禍を大きくしてしまった事を知っている私たちなので、フィクションとわかっていても気分の悪さは一級品です。
観客としては観光客が来なくなることに怯えてマーティン署長のビーチ封鎖の意見に反対する市長を敵視しがちですが、現実では市長のような立場で途方に暮れたことがある人も少なくないのではないでしょうか?
そうなんです。この映画は社会人を経験した人には映画前半の街の集会でも十分に恐ろしい内容となっているのです。
そして後半のサメ退治に出掛けるあたりでも、目的のためにはなりふり構わなくなってくる大人の無軌道さが見ていて痛々しくなってきたりします。
ジョーズはサメも怖いが、崖っぷちに立った人間の変貌も怖い映画なのです。
私はこの映画を観ていて思いました。
「サメ被害が出たら〇〇という対策を打つ」と事前に街で決めてあればこんな混乱にはならなかっただろうと。
集会で揉めることもなかったでしょうし、サメ退治に署長が海に出る事もなかったのではないかと…。
しかし、そんなリスク管理がバッチリな島が舞台では、とても退屈な自治体映画になってしまうのでアカンのですが。
【ジョーズはよく出来た映画】
ジョーズは社会人にとってはいろんな意味で怖い映画なのですが物語のラストもなんとも言えない余韻を残します。
人間の見事な勝利に見えるのですが、それまでに失われたモノの大きさに勝利後の主人公たちの表情はどこか虚し気です。
そりゃそうです、一匹のサメは退治できましたがサメなんて海にウジャウジャいるわけです。
この戦いの勝利で安心が保証されたわけではないんです。
海には危険は存在し続けているわけですから。
大仕事でしたが、実際に戦った相手がビーチに出現したサメである確証もない。
この部分が実は本当に恐ろしいなと感じました。
一匹だけとわかっているモンスターならば退治してハッピーエンドです。
しかしサメは違う。
この先も島の人たちは同じ状況が来ることに怯え続けなくてはいけないのです。
【お仕事で活かせるジョーズ】
つまり『ジョーズ』は我々に「必要な危機管理が出来ているのか?」と問うている映画でもあるのです!
危機管理がバッチリだと映画はつまらないのですが、現実の会社組織内ではとんでもなく重要なこと。
私も今までの人生で「先に手を打てたじゃない!」という状況を沢山見てきました。
それらの殆どが事前に想像できるレベルのことでした。
「そんな事は起きないでしょ~」
「準備して無駄になったら骨折り損じゃん」
「悪いイメージを持ちたくない」
いろいろな理由から人は危機管理を怠りがちです。
しかしジョーズはそんな我々を戒めるためにデーデンデーデンと迫ってくるわけです。
恐いですねぇ~逃げ出したいですね~
そんなワケでちょっと二時間くらい時間があったら、ジョーズを観て危機管理に思いをはせるのはいかがでしょうか?